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人的資産の特性が、日本国内の持つ経済的リスクに偏っている場合にはどうしたら良いのか?

執筆者の写真: 山木戸啓治山木戸啓治

資産形成および資産運用におけるリスク・コントロールの手法として分散投資が考えられます。投資対象を日本国内に限らず、世界の国・地域の株式等に広げて、分散投資することがそのひとつの方法です。

金融資産はあくまで、自分自身という人的資産の補助的な役割を果たすものと考えるべきです。資産形成および資産運用を考える場合には、金融資産と自分自身という人的資産をセットにして資産全体をとらえる必要があります。

自らの人的資産の特性が、日本国内の持つ経済的に連動するリスクに偏っていると考えられる場合があります。人的資産の特性の持つリスク自体を、完全にヘッジすることは難しさを伴うものと考えられます。日本国内に偏った経済的リスクを軽減するには、海外株式等のリスク資産への分散投資が重要な選択肢となるのではないでしょうか。人的資産の特性が国内経済に偏る経済的リスクを軽減する効果が高いのは、海外株式への定額購入法による長期的な分散投資です。リスク資産のポートフォリオで、日本株式のみを保有している場合もあります。そうしたケースでも、海外株式等のリスク資産を組み入れて銘柄分散、および地域分散をはかる必要があるのではないでしょうか。


代表的な3つの株価指数の累積パフォーマンス(ドルベースの総収益)

米国のMSCI Inc.は、先進国や新興国などの市場別や国・地域別、産業分類別など多岐にわたる株価指数を提供しています。代表的な世界を投資対象とする株式指数として、この頁のグラフに示されている3つの株価指数が挙げられます。1つ目は緑色のグラフで示されている先進国23カ国と新興国24カ国の47カ国の大型株と中型株の2687銘柄で構成される株価指数であるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)です。2つ目には、橙色のグラフで示されている先進国の上場銘柄で構成されるMSCIワールド・インデックス(MSCI World)です。3つ目には、青色のグラフで示されているMSCIコクサイ・インデックス(MSCI Kokusai)です。
代表的な3つの株価指数の累積パフォーマンス(ドルベースの総収益)

(出典)MSCI Kokusai Index (USD) Index Factsheet 2024年9月30日https://www.msci.com/documents/10199/75637607-5053-4a11-bc59-30a604cab1fa

米国のMSCI Inc.は、先進国や新興国などの市場別や国・地域別、産業分類別など多岐にわたる株価指数を提供しています。代表的な世界を投資対象とする株式指数として、この頁のグラフに示されている3つの株価指数が挙げられます。1つ目は緑色のグラフで示されている先進国23カ国と新興国24カ国の47カ国の大型株と中型株の2687銘柄で構成される株価指数であるMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(MSCI ACWI)です。2つ目には、橙色のグラフで示されている先進国の上場銘柄で構成されるMSCIワールド・インデックス(MSCI World)です。3つ目には、青色のグラフで示されているMSCIコクサイ・インデックス(MSCI Kokusai)です

MSCIワールド・インデックスとMSCIコクサイ・インデックスは、共に先進国の株式市場に上場する銘柄群で構成されています。両者の違いは、構成銘柄に日本企業が含まれるかどうかです。MSCIワールド・インデックスは日本を含む先進国23カ国の1410銘柄で構成されます。一方、MSCIコクサイ・インデックスは日本を除く22カ国の1212銘柄で構成されています。 


MSCIコクサイ・インデックスの国別構成比率

MSCIコクサイ・インデックスは日本を除く22カ国の1212銘柄で構成されています。MSCIコクサイ・インデックスをベンチマークとするインデックスファンドで、日本を除く世界の先進国の株式へ分散投資できます。
MSCIコクサイ・インデックスの国別構成比率

(出典)MSCI Kokusai Index (USD) Index Factsheet 2024年9月30日https://www.msci.com/documents/10199/75637607-5053-4a11-bc59-30a604cab1fa

MSCIコクサイ・インデックスは、浮動株ベースの時価総額加重平均方式で算出され、各国の浮動株調整後の時価総額の約85%をカバーしています。MSCIコクサイ・インデックスをベンチマークとするインデックスファンドで、日本を除く世界の先進国株式へ分散投資できます。

 人的資産の特性が、日本国内に偏った経済的リスクが高いと判断でき、そのような状況が長く続くと考えられる場合があります。金融資産を世界の株式等へ分散投資することで、人的資産を含めた資産全体のリスク管理をする必要があるのではないでしょうか。 

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