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米国の政策金利はどこまで低下するのか?

執筆者の写真: 山木戸啓治
山木戸啓治
3 日前
読了時間: 4分

FRB政策金利の推移

政策金利(フェデラル・ファンド・レート)は、金融政策の誘導目標の短期金利です。FRB(連邦準備制度理事会)が景気やインフレの状態に応じて設定します。政策金利が中立金利を下回る状況では、金融緩和がもたらす効果があります。政策金利が中立金利を超えて上昇すれば、金融引き締め寄りの状態になったと考えられます。政策金利が中立金利を上回る状況では、金融引き締め効果があります。

(出典)Federal Reserve Board - PRATES - Data Download Program – Format

政策金利フェデラル・ファンド・レート)は、金融政策の誘導目標の短期金利です。FRB(連邦準備制度理事会)が景気やインフレの状態に応じて設定します。

政策金利が中立金利を下回る状況では、金融緩和がもたらす効果があります。政策金利が中立金利を超えて上昇すれば、金融引き締め寄りの状態になったと考えられます。政策金利が中立金利を上回る状況では、金融引き締め効果があります。

2023年7月にFRBは政策金利の誘導目標レンジを5.25~5.5%に引き上げ、23年ぶりの高水準となりました。

FRBは2024年9月から12月にかけて4年半ぶりに政策金利を1%引き下げ、金融引き締め的なスタンスを解除しました。

2026年5月に就任したウォーシュ議長は、「データを慎重に見極めながら、次の一手を判断する」というスタンスです。ウォーシュ議長はインフレ抑制を最優先しつつも、景気の下振れリスクにも目配りするという姿勢は重要なシグナルとなります。

 2026年9月には、FRBは政策金利の誘導目標レンジを0.25%引き上げ、3.75%~4.00%に設定しました。

 一時的に落ち着いたように見えるインフレではなく、長期的な下落トレンドが確認できないことが利上げの直接の理由です。ウォーシュ議長は、月次の数字ではなく、基調インフレの下落トレンドが鈍いので規律に従って利上げしたということです。CPIやPCEの月次データの揺れではなく、数カ月〜半年の基調インフレの低下ペースが鈍いことで利上げが必要と判断しました。


中立金利とは

中立金利の中央値の推移

中立金利とは、FOMCの参加者が想定する長期的に米国の政策金利で適切と考える水準の金利を意味します。
2019年6月から2023年12月まで4年半、中立金利の中央値の水準は2.5%程度とされていました。中立金利の中央値の水準は、2024年3月から切り上げられ、2026年9月現在では3.2%と推定されています。
FRBが適切な物価安定のため政策金利を判断する上で、重視するのが中立金利です。中立金利は長期的に、景気を冷やさず過熱もさせないと想定する短期金利の水準です。中立金利は金融緩和、あるいは金融引き締めの目安と考えられます。
FRBが四半期ごとに年4回公表する、FRBメンバーによる政策・経済見通し(Summary of Economic Projections)の中で公表されます。

(出典)Longer Run FOMC Summary of Economic Projections for the Fed Funds Rate, Median (FEDTARMDLR) | FRED | St. Louis Fed (stlouisfed.org)  https://fred.stlouisfed.org/series/FEDTARMDLR

 中立金利とはFOMC(米連邦公開市場委員会)参加者が想定する長期的に米国の政策金利で適切と考える水準の金利を意味します。2019年6月から2023年12月まで4年半、中立金利の見通しは2.5%程度と推定されてきました。利下げの到達点と考えられる中立金利の水準は、2024年3月から切り上げられ、2026年9月には3.2%まで引き上げられました。

 FRBが適切な物価安定のため政策金利を判断する上で重視するのが中立金利です。中立金利は、長期的に景気を冷やさず過熱もさせないと想定する短期金利の水準です。中立金利は金融緩和、あるいは金融引き締めの目安と考えられます。FRBが四半期ごとに年4回公表するFRBメンバーによる政策・経済見通し(Summary of Economic Projections)の中で公表されます。 

経済や物価に長期的に緩和的でも引き締め的でもない均衡水準の
実質金利に、目標とするインフレ率を加えたものが中立金利です。
実質金利は、受給が均衡しインフレもデフレも過度に起こさずに順調に経済が成長してゆく、中立的な利子率の水準を指します。
実質金利は最適な資産配分が実現する金利水準であり、中長期的に潜在成長率に類似するとされています。
FRBの目標とする2%のインフレ率を足した3.2%が中立金利ですので、米国の実質金利は1.2%程度と想定されます。
利下げの到達点と考えられる中立金利に向けて、インフレ率の低下に伴い金利を引き下げる政策が予想されます。

経済や物価に長期的に緩和的でも引き締め的でもない均衡水準の実質金利に、目標とするインフレ率を加えたものが中立金利です。

実質金利は、受給が均衡しインフレもデフレも過度に起こさずに順調に経済が成長してゆく、中立的な利子率の水準を指します。実質金利は最適な資産配分が実現する金利水準であり、中長期的に潜在成長率に類似するとされています。

FRBの目標とする2%のインフレ率を足した3.2%が中立金利ですので、米国の実質金利は1.2%程度と想定されます。

利下げの到達点と考えられる中立金利に向けて、インフレ率の低下に伴い金利を引き下げる政策が予想されます。 


金融引き締めは長くはっきりしない期間をへて影響をもたらします 

FRBは長期的には最大雇用と、2%のインフレ率の達成を目指しています。時間が経てば利上げの効果は出てくると考えられますが、どの程度時間が必要なのかは明確に示されていません。

米国の1990年以降の5回の利上げ局面を分析しますと、利上げ停止から利下げに至るまでの平均期間は11カ月程度となっています。今回のケースに当てはめてみますと2024年7月頃となり、ほぼ平均的な期間を経て利下げ局面に転換しています。金融政策の変更が実体経済に波及するまで、1年から2年程度かかると言われています。

日本経済は米国の経済の動きに大きく振り回される存在ですので、米国の政策変更の意味を把握することは重要です。日本企業の業績見通しも、あくまで米国の底堅い景気が前提となります。 


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